紫雲書道教室では書道展に加藤紫雲代表をはじめ、各教室の講師や受講生が出展しています。
毎回、書道展の度に多くの作品を出展していますが、その作品創りでは大変苦労している様子です。
というのは、出展する作品にはそれを出展する人の個性や感性が表現できなければならないからです。ある意味、書道展というのは個性のしのぎ合いであるのかもしれません。
それは、先生の手本を真似て書くこととは違い、ゼロから産み出し育て上げる産みの苦しみでもあるのです。
産みの苦しみがあるからこそ、受賞した時の喜びが一入であることは誰しも想像できるはずです。あるいは他のことで経験済みかもしれませんね。
実は習っている受講生の方々は気が付いていないでしょうが、この個性を育て上げるという作業は日々の練習の中で既に行っているのです。
講師の目から見れば解ることですが、同じ手本で書いているからといって、皆コピーしたように同じ字を持ってくるかというとそういうわけではなく、それはそれは一人ひとり面白いほど個性的な字になってくるらしいのです。
そんな日々の練習が書道展出展の作品にも知らず知らずのうちに生きていたのですね。
まったく書道というものは、伝統を習いながらも個性を産み出すという可能性を秘めた恐ろしく奥深いものではないでしょうか。